めぐみの日々

女ひとり。毎日つらつらと。アフィリエイトは行っていません。リンク先はアフィリエイトではありません。個人的意見だけ書いてますのでよろしくお願いします

資格をとっても人生リセットなんてできません!やめたほうがいい。(加筆あり)

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昔けっこう長い年月を費やして資格取得の勉強に励んでいた。

なんの取り柄もない文系事務職じゃ未来がないと思ったから。

当時の彼氏とも上手くはいってなくて、これからずっと1人で

生きていかなきゃいけないのかもとか思ったり・・・

とにかく何かに没頭していれば気も紛れるし、どうせ没頭する

なら安定した職に就けるような資格が欲しいかな、と。

 

その資格は合格率がとても低い。1日12時間くらい勉強してる

人もいるような難関資格。貯金や給料のかなりの部分と

プライベートの時間も彼氏と会う以外のほとんどを

勉強に割いていた。飲み会にたまに顔を出すくらいの生活。

でも全く授業を理解できない日々に苦しんだ。休憩時間には

資格専門学校が発行するフリーペーパーを読んで、独立した人の

インタビューやら学長のコラムなどをせっせと切りぬいていた。

学長は繰り返しこう言っていた。

「資格を取った後のことは資格試験に合格してから考えろ。

とにかく勉強に身をささげ、合格のみを考えてやれ、と。」

たしかにその通りだ、と思っていた。

今もそれはその通りだと思う。

でも・・・・

 

もしこれから資格の勉強をしよう、しかもその資格を取るには

高い授業料とプライベートの多大なる犠牲が伴うのであれば

まず資格の勉強を始める前に、その

資格を取って将来どのくらい

稼げるのか、どのくらい市場規模があるのか、自分の年齢から

始めても犠牲以上の大きな果実を得られるのか、その業界で

下積みをするのであればどのくらいの期間が必要でその間

どのくらいの給料がもらえるのか。

などなどを現在の業界状況(古い情報はダメ。まったく使えない)

や成功した人だけでなく失敗した人を重点的にしつこく

くまなく調べることを強く勧めたい。

 

私はその業界のことをよく知らず、雑誌でみた人(おそらく

すごくうまくいった人で、その仕事に就いた時代もよくて

頭も良かったと思う。)のサクセスストーリーを読んだだけ

で勝手に自分もそうなれるような気がして足を踏み入れてしまった。

すごく無駄な時間を過ごしたと思う。

現実は残酷で、何年たっても合格は見えないし、

どんどん歳をとって潰しはますます効かなくなり、資格試験に

合格すること以外道がなくなった気がした。

仕事も勉強もどっちつかず。お金もなくて何一つ満足に買えない。

 

しかも思い切って資格取得後に入るであろう所に

アルバイトとして入ってみたら、驚くくらいのブラック業界

 

よくよく考えてみると、資格の勉強をしたからにはその資格を

無駄なく使って仕事をしたい、と思う人がごまんといる。

(企業に入ってその資格を使うこともできたが、あくまでも

+αの評価でしかなく、一部の知識しか生かせない。)

バブルのころならまだしも、今のような機械化、ネット化し

少子高齢化、長期にわたる不況で仕事も以前よりぐっと

減っている、でも資格取得者は毎年どんどん誕生する。

しかもその資格は独立してやっていき事務所運営を成功させる

ためには何年も修行を積む必要性、個人事務所で実務を学ぶ必要性

があり就業希望者はあとを絶たない。しかも男女問わず。

 

雇う側からすれば

当然ながらいくらでも使い捨てができる。

安い賃金であっても

次から次へと求職者が現れるのだ。

そんな当たり前のことを、何年も気づかずにただただ時間と

お金を費やしていた。資格合格さえすれば幸せになれると

思いこむしかなかった。

 

私が入った事務所はハローワークで求人しては使い捨てる

ブラックの典型のような所だった。

所長はあまり働かず、従業員を安くこき使い、大儲けしていた。

信じられないことに、

たとえ社員であっても、

年収は所長が気分で決め、手書きでこっそりメモを

渡し、これくらいでいいか、と個人個人に聞いて決定していた。

修行の身である従業員は異議を唱えることなどできる

はずもなかった。

所長の意に反する者は即刻クビだ。

しかも全員の前で「あなたをクビにすることにしました」

と宣告するのだ。ここは本当に日本ですか?法治国家ですか?

いいえ、ここは所長の築いた小国であり、法律など

存在しないのです。

しかも恐ろしいことに退職届の雛型が用意されていて

それを書きうつして提出させるのだ。

内容はもちろん、自ら希望して退職したい、というものだ。

そしてまた新たな人材を求めてハローワークに求人を出す。

それをずっと繰り返しているのだ。

ハローワークがなぜブラック企業の巣窟といわれるのか

身をもって経験した。

 

なぜ退職者が告発しないのかって?それは恐らく、

その資格の業界内で自分のことが噂になることを

恐れているからだと思う。

その資格の勉強をしているということは、その業界で

将来働く可能性が高いということだ。自分にマイナス

の印象を持たれたら生きていけない。

それゆえに理不尽に耐え、だんまりを決め込む。

皮肉なことにそれが悪徳所長を増長させ生き続けさせ

私腹を肥やし続けることに拍車をかけているのだ。

 

法令順守なんてものは全くないのだ。

業務量は多く、しかし残業禁止であった。残業代を払いたく

ないからだ。従業員はみな自宅に仕事を持ち帰り、

早朝からこっそりと仕事を始めていた(当然給料はなし)。

事務所の光熱費がかかるためあまり早く出勤することは

禁じられていた。所長は徹底して私腹を肥やすのだ。

大きな家を構え子供や孫にはめっぽう甘かった。

 

過去の自分や資格でもとって未来を安定させたいなんて

思ってる崖っぷちのあなたに言いたい。

資格の勉強なんてやめたほうがいい。

どうしてもやりたかったらとにかく徹底的に調べてから

始めてほしい。使い捨てが当り前の低賃金の下積みが

何年も続く、しかも独立してからも決して豊かになれない

将来性も市場規模も広がっていかない業界ではないか?

冷静に冷静に検討してほしい。

どうか、私のように現実から逃れるために安易に資格取得に夢を

託し、大切な人生を浪費しないでください。